毎日の掃除機かけ。英語ではVacuum、バキューム、動詞です。
バッキューン!と、銃を打つマネをすると、幼い子どもは喜んで覚えます。
それで、掃除機掛けを手伝いたいと言い出すかどうかは別ですが・・・
このバキューン、いえ、バキューム、つまり掃除機かけでさえ面倒な暑い夏に、掃除機をかけただけでは掃除ではない、などと、もしも言われたら、腹が立ちます。
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でも、これは、私の頭の中の声です。
というのも、ホコリは床の上にだけあるわけではないからです。
以前、「ハンディモップ」の優れぶりに感化されたことをお伝えしたことがあります。
ハンディモップは、もちろん強い味方です。
ただ、ずいぶん前になりますが、こんな話を聞いたことがあります。
「秀吉と利休」で有名な作家の野上弥生子さんの息子さんが、子どもの頃の思い出のなかで、朝起きたら、家族全員で、いっせいにハタキや雑巾を持って掃除をしていた、というのです。
あの時代に、男も女も関係なく、部屋の掃除から靴磨きまで、毎朝家族全員で行うというすばらしさ。
その話に感動したのと同時に、そのなかの「まずハタキをかけて」という言葉が、ずっと頭から離れませんでした。
掃除の王道というのがあるとしたら、上から下へ、が、正しい順序だと思うのです。
だから、まずハタキでホコリを落とし、それから床のホコリを取る、というのは合理的であり、当然の順番だと納得できたのです。
感動して、納得したので、すぐに行動すればよかったのですが、私が実際にハタキを買い求めたのは、そのずっと後のことです。
もちろん、100均です。
昔は、ハタキといえば、茶色の太い糸がついたものをイメージしたものですが、今はあまり見かけません。どこかにはあるのでしょうか。
道具に時代の差はあれ、ハタキがけにかわりはありません。使ってみると、なかなか便利だし、面白いです。
ハタキがけというと、私にとって、だから、野上弥生子さんのイメージなのです。
その高潔で美しい文章と同じく、背筋をのばして、キリっと掃除を怠らない。
ああ、そんな女になることを、夢見ます。
そんな頭にこびりついている、この言葉を思い出して、今日は久しぶりにハタキかけから掃除をはじめてみました。
天井のすみや、カーテンレールの上、カーテンの表面、クーラーの上に、家具の上など、ホコリがたまっていそうなところを、パタパタとはたいていきます。
ただ、「ハタキかけ」は、ホコリが立つから、不効率だ、という意見もあります。
それよりも、昨今の便利グッズ、たとえば100均の上述のブラシなどを使う方が、衛生的にもよいのだといいます。
そうかもしれません。
でも、天井のすみや、電気の上などは、このハタキの方が手が届きやすいです。
実際に、このハタキかわりになる便利グッズも売られていて、それも私は持ってはいます。
でも、たまには、頭の言葉に従って、記憶のなかの思い出と憧れに沿いつつ、ハタキをかけてみたい私です。
はたき終わって、ささっとブラシでふいて、仕上げに掃除機をかけたあと、畳の上に座っていると、窓から入ってくる夏の風も、こころなしか、いつもより清浄な気がしました。そう、まるで空気清浄機を使ったような、涼やかな気持ちになりました。
目に見えないホコリですが、床だけでなく、上部のものもこまめにとることで、大掃除がラクになりますし、そもそも大掃除の必要がなくなるかもしれません!?
今日も最後までお付き合いいただいて有難うございました!
これをお読みいただいた、あなたに祝福あれ♡